c.研究内容





研究分野では出版印刷関連企業に必要な技術的基礎データの構築の他、各学科共通の研究テーマの一部は次のごとくなっています。

1

高品位印刷画像の色再現に関する研究

2

21世紀における出版印刷同関連産業の発展に関する研究

3

環境改善に関する研究(印刷企業)

4

PDPのリブ形成に関する研究

5

DDCPとCTPに関する調査研究

6

印刷文化史に関する研究

7

印刷教育と人材開発に関する研究

8

オンデマンド対応に関する研究

9

ヒュ-マンインターフェスに関する研究

10

その他
この大学は民間企業や個人からの委託研究(博士論文指導、調査、集計、DB制作など)や後継者育成のための教育も行われます。その他、各地で討論会、セミナーや講演会も開催しますのでご参加下さい。

研究報告(第1巻)は2001年3月31日、(第2巻)は2002年3月31日、(第3巻)は2003年3月31日、(第4巻)は2004年3月31日に続き第5巻、第6巻は2006年3月31日、第7巻は2007年3月31日、第8巻、第9巻、第10巻、第11巻をそれぞれ刊行しました。内容は a.大学校概要と学部学科構成の部に全文掲載しています。

講演や討論会は適時開催していますが、賛助会員並びに受講生は無料です。なお、討論会はこの大学の交流の場となり、どなたでも自由に参加し、また講師になることが出来ますので是非ご出席下さい。
その他、技術指導、大学への教育研究などのお問い合わせは下記宛までお願します。

 又、客員教授の公募も行う予定です。(平成23,24年度)
本学の担当学科目の内容(b.教育内容)をご検討のうえ、下記に該当する学科目を選択するか新しく設置希望の学科目名を記入して下さい。例えば、カラーマネージメント論、ワークフロー論、XML論、e-コマース論、グラビア論、スクリーン印刷論、研究開発論、情報セキュリティ論などの分野、その他。
更に、本人を紹介するHome Pageアドレスを明記し、メール(kinoaki@mpd.biglobe.ne.jp)にてご連絡下さい。
平成17年度,平成18年度,平成19年度,平成20年度,平成21年度,平成22年度,平成23年度,24年度,25年度,26年度 客員教授主たる研究教育内容はそれぞれの国際印刷大学校研究報告
第11巻(2011年3月)を参照して下さい。
第10巻(2010年3月)を参照して下さい。
第7巻〜第9巻(2009年3月)を参照して下さい。
平成16年度 客員教授主たる研究教育内容は国際印刷大学校研究報告
第5巻(2005年3月)の31〜33ページを参照して下さい。
平成15年度 客員教授主たる研究教育内容
 著書
1、 松根 格;漢字文化の旅人、全207頁、文芸社(平成15年10月)
 論文
1、泉 和人;5年後の印刷産業、日本印刷新聞(2003年新年号)
2、泉 和人;注目される枚葉両面印刷機、印刷ジャーナル6月25日号
3、泉 和人;世界の印刷機動向要旨、国際印刷大学校総会(労働スクエア東京、6月27日)
4、泉 和人;IGASに見る枚葉印刷の話題と展望、日本印刷新聞11月29日号
5、泉 和人:IGAS2003に見る印刷機械の技術トレンド、CARTON・BOX11月号
6、大友 誠;デジタル時代の計測器、日本印刷学会西部支部秋期発表会要旨(大江ビル、11月6日)
7、木下堯博;博士号と印刷産業、ディリーM(5月6日号)
8、木下堯博;世界の印刷博物館に関する調査研究(第2報)要旨、長崎県印刷工業組合(佐世保グランドホテル、5月23日)
9、木下堯博;世界の印刷教育・研究の動向、印刷ジャーナル6月15日号
10、木下堯博;印刷のデジタル化と電子商取引要旨、第2回プリントメディア研究会(労働スクエア東京、9月27日)
11、木下堯博;印刷産業に於ける電子商取引のe-ラーニング要旨、東京グラフィック工業会(ジャグラ会館、10月23日)
12、木下堯博;印刷産業に於ける電子商取引のe-ラーニング要旨、(近畿全印健保会館、11月7日)
13、木下堯博;2004年を展望する。E-Japanと共に前進するIT、東京グラフィツクス1月号
14、木下堯博;印刷産業と電子商取引、印刷ジャーナル(2004年新年号)
15、木下堯博;電子商取引のe-ラーニングの総括と展望要旨、(池袋サンシャイン文化会館、2月4日)
16、木下堯博;オフセット印刷に於ける高品位画像の展望、印刷ジャーナル(3月8日号)
17、木下堯博;印刷産業に於ける電子商取引のe-ラーニングによる研修に関する総括と展望(第1報)−平成15年度の運営と展開−、国際印刷大学校研究報告第4巻(3月31日)
18、木下堯博;印刷教育の今後の展望、印刷教育研究第20号(3月31日)
19、田中 崇;印刷の定義要旨、第2回プリントメディア研究会(労働スクエア東京、9月27日)
20、府川充男;「初期本木活字」を用いた印刷史料、日本の近代活字(近代印刷活字文化保存会、10月)
21、三浦澄雄;印刷産業のカスタマーサービス要旨、国際印刷大学校総会(労働スクエア東京、6月27日)
22、三浦澄雄;色彩検定のカリキュラム要旨、第2回プリントメディア研究会(労働スクエア東京、9月27日)
23、三浦澄雄;アメリカにおける電子商取引要旨(池袋サンシャイン文化会館、2月4日)
24、三浦澄雄;新印刷技術(連載)、印刷センター(つるぎ出版)、(2003年度)
 研究発表
1、泉 和人;世界の印刷機動向、国際印刷大学校総会(労働スクエア東京、6月27日)
2、大友 誠;デジタル時代の計測器、日本印刷学会西部支部秋期発表会(大江ビル、11月6日)
3、大友 誠;電子商取引と印刷ワークフロー(司会)、(近畿全印健保会館、11月7日)
4、木下堯博;世界の印刷博物館に関する調査研究(第2報)、長崎県印刷工業組合(佐世保グランドホテル、5月23日)
5、木下堯博;印刷のデジタル化と電子商取引、第2回プリントメディア研究会(労働スクエア東京、9月27日)
6、木下堯博;印刷産業に於ける電子商取引のe-ラーニング、東京グラフィック工業会(ジャグラ会館、10月23日)
7、木下堯博;印刷産業に於ける電子商取引のe-ラーニング、(近畿全印健保会館、11月7日)
8、木下堯博;電子商取引のe-ラーニングの総括と展望、(池袋サンシャイン文化会館、2月4日)
9、田中 崇;印刷の定義、第2回プリントメディア研究会(労働スクエア東京、9月27日)
10、三浦澄雄;印刷産業のカスタマーサービス、国際印刷大学校総会(労働スクエア東京、6月27日)
11、三浦澄雄;色彩検定のカリキュラム、第2回プリントメディア研究会(労働スクエア東京、9月27日)
12、三浦澄雄;アメリカにおける電子商取引、(池袋サンシャイン文化会館、2月4日)


調査研究内容

題目1;Japan Color Print97とDDCP

 Japan Color Print97(JCP97)は日本印刷学会で1997年にISO準拠してアート紙上にベタパッチを含む928色の網点10%間隔のカラ−印刷を行い、これをデ−タ化したものでオフセット印刷の基準となるものです。
 この調査は、JCP97とDDCPのカラ−プル−フとしてEpson PM7000cのデ−タ(印刷情報2000年1月号)との比較、さらにオフセット印刷画像との色評価の検討を行いました。結果は一次色、二次色いずれもΔE(色差)は6以下となりましたが、Epsonの2次色のグリ−ン部がやや悪いことがわかりました。

題目2;2000年の印刷産業

 1999年9月6日の印刷新報で「装置化する印刷・出版業」と題して論文を発表した。そこでは1999年1月から3月までの新聞・情報紙の出荷額が前年比+2.9%と増大し、印刷産業の景気回復の動向について推論した。
 これは印刷インキの出荷額にも連動すると考え1999年5月より2000年4月までの平板インキ出荷額をExcelで解析を行った。
 その結果、時系列的には y=1.85x+113 (億円) と一次式が成立した。また、平版インキの出荷額は全インキ出荷額の28〜34%となった。
 紙とインキとの相関が高いことが認められているので印刷物の出荷額は1998年の出荷額(約8兆7千億)から僅かに増大するであろう。
 2000年の印刷産業の出荷額は9兆1千億から10兆円程度と推定している。この調査研究は印刷未来学科の田中尚安客員教授とのメール交信によりまとめた。

2000年9月25日(木下堯博)

題目3;21世紀の人材育成

 印刷教育研究会も設立されてから15年目を迎えたが会の大きな柱である印刷教育の普及はデジタル化の波にのまれて画像、情報、グラフィツクアーツなどと姿を変えてきた。又、印刷系の教育機関は15年前では全国で75校あったが、ほとんど看板が変わり印刷は一つの要素として残っているところが多い。更に、教員の高齢化と共にこのような機関も徐々に姿を消してきている。21世紀にはまったく先細り傾向にある。しかし、新しく凸版印刷の印刷博物館(2000年10月7日開館)や国際印刷大学校(2000年6月16日)の設立もあり、公教育から私教育へ姿を変えざるを得ない状況にあり、印刷及び関連産業のサポートにより印刷教育は再構築の必要にせまられている。印刷及び関連分野の教育関係者の奮闘を期待している。(2000年9月30日記)「プランナー2000年11月号を参照」
 このように印刷人材育成に関しては韓国では仁川専門大学では印刷学科からメディア学科へ、釜慶大学校は印刷工学科と写真工学科と合併して画像情報工学部に昇格した。
なお、太田市にある中部大学校は未だ、印刷工学科の名称を用いている。清州市にある船城大学はベンチャービジネスをサポートする工場を経営していて教育と産業が融合している。
世界の流れは印刷人材育成に拘らず広くITに対応する技術者を求めていることがうかがえる。
2001年5月にモスクワ印刷大学で開催される世界印刷教育者会議が注目される。
(本年度、国際会議で渡韓の際、各大学を訪問し、討論した一部を追記した。2000年11月4日)

木下堯博

題目4;印刷系大学の設立

 各地で著者は印刷系の大学の設立運動に関与して来た。まず、1966年(昭和41年)に愛知県印刷工業組合を中心として夜間の印刷短大を設立する運動があり、日本印刷学会中部支部もそれに参加した。同年11月に中部支部で印刷工学講座を開設し、多くの受講生を集め、その機運は盛り上がりを見せた。
 残念ながら、1968年に九州産業大学に転出しため、その目的は達成出来なかった。  しかし、この運動の結果は1990年労働省の管轄で愛知グラフィツクアーツ専門学院が設立され、8年間にわたり印刷教育が行われた。ここでは顧問として参画した。
 1992年、東京都北区に仮称東京グラフィツクアーツ専門学院の設立運動に参加し、東京都労働経済局の協力のもと、賛助企業50社を目標として募集したが、設立趣旨が充分理解されず、計画は中止のやむなきに至った。
 1995年、広島グラフィツクアーツ専門学院設立は広島市内の印刷企業が中心となり愛知グラフィツクアーツ専門学院に準じた内容の計画があった。
 1988年、大阪府岸和田市に大阪職業訓練短期大学校が設立されるとき、印刷科の設置の請願に関し大阪府印刷工業組合を通じ大阪府に陳情した。しかし、印刷よりも情報分野の枠組みが大きく、軌道に乗らなかった。
 韓国では新設のソウル市立技術大学印刷メディア科のように印刷振興のための国家的目標により、公教育での対応がみられるのは印刷文化の認識の違いがあるものと思われる。
 国際印刷大学校は1996年から約5年をかけて周到な準備のもと2000年を設立ターゲットとして、理念、学部学科構成、カリキュラム、東京での事務局の設置,客員教授の依頼、賛助会員の募集などアメリカ、ヨーロッパの事例も参考としてまとめた。
 お蔭様で2000年4月、日本初のウエッブ大学として国際印刷大学校が誕生し、理事長に富士精版印刷株式会社の石川 忠社長が選出され、講義や研究などがインターネットを通じて開始された。  (プランナー2000年11月号pp44〜47参照)
 かつての印刷系の大学の設立運動は多くは理解されずに頓挫したが、その反省に基き、皆様の協力によりここに国際印刷大学校(http://www.media-igu.com/)が設立された。
 賛助会員16社、理事会メンバー13名、教授会メンバー12名とが一致協力して世界の印刷大学を目指して大きく飛躍するために日夜、努力している。

印刷教育研究会会報巻頭言  木下堯博

(2000年11月30日 記)

題目5;グラフィツクアーツ学(印刷学)のバーチャル教育


単元項目
           1、グラフィックアーツ
           2、グーテンベルグ
           3、印刷の定義
           4、4版式と3形式
           5、DTPの進展
           6、文字画像
           7、カラー画像
           8、オンデマンド印刷
           9、環境の諸問題
          10、印刷産業の将来

第1章  はじめに
 かつて印刷系の学校のカリキュラムには必ず印刷学概論(印刷概論)という学科目が設置されていた。平成の時代に入り、学科名称が印刷科からグラフィックアーツ科などに変更されてからグラフィックアーツ関連の内容がかなりの部分を占めるようになった。
 従来の印刷学は印刷技術全般が中心であったが、グラフィツクアーツ学では画像処理や工務、営業、原価計算に至る分野から環境問題、印刷産業論、印刷文化に至る諸問題を加えて構成されるようになった。
 2000年6月に開設された国際印刷大学校では専門課程(6学科)(1)に入る前に次の三つの基礎学科目を履修することになっている。
   (1) グラフィツクアーツ学
   (2) 色彩学
   (3) 情報学
 著者はこのうちのグラフィックアーツ学を担当し上記の単元項目に従って2000年6月から11月までWebとE-Mailなどを用いて講義を展開して来た。
 あらかじめプログラムと日程及び教科書(基礎写真製版、印刷出版研究所刊)(2)を送付し、上記の単元に従い、解説と問題を送付し、それに対して2週間後に解答をするシステムで講義を展開した。
 本論ではこのグラフィックアーツ学のバーチャル教育内容の一部を抜粋し、まとめたものであり、今後の指針とした。

第2章 方法 、第3章 講義の展開は省略

第4章 まとめ
 グラフィックアーツ学(印刷学)は印刷や画像を専攻した学生、生徒にたいして印刷、グラフィックアーツとはどのようなもなかをわかり易く、指導し動機づけをする学科目である。
 従って、最も重要な学科目であり、これから印刷及び同関連分野で活躍をするためのガイダンスともなっている。
 この学科目の内容は理想とするところは国際印刷大学校の2学部6学科のすべてを包含するものでなければならない。冒頭にまとめた10単元内容は時間の関係でそれらが若干欠落していよう。
 バーチャル教育の難しさは受講対象者を一律に考えず個別教育をすることが必要であり、アメリカでは受講前にTestを行ってクラス別けを行っている。(7)
 また、このインターネット大学は急成長をしていて、学位も取得できるようになって来ている。
 しかし本大学校の場合、印刷という範疇で小規模のため、初回の解答内容により自動的に受講者レベルを決定していく指導を行っている。
 平成12年度のグラフィックアーツ学(印刷学)はすでに印刷の知識や実務経験のある者を対象とした事例であり、今回のこの内容はPostgraduate(大学院レベル)になっている。
 グラフィックアーツ学(印刷学)は範囲が広くどのような切り口からでも講義の展開が可能であるが来年度は異なった立場からアレンジを予定している。
 一方、受講生は昼間勤務しているので調査する時間は土、日曜日しかないのが現状である。
 その中で、まとめていくのは至難の技であるが自ら時間を生み出だす工夫をすることが必要である。
 このバーチャル教育で真の実力をつけるためにはWeb活用、参考図書、論文、展示会参加などを活用し、結果を文章表現することが基本となろう。
 この論文は担当者と受講生との共同著作であり、以後の大学校の教育研究活動資料とする。

国際印刷大学校研究報告創刊号(2001年3月刊行)掲載予定
(2000年12月23日)
木下堯博kinoaki@mpd.biglobe.ne.jp
小林盛夫kobayashi@mas.co.jp


題目6;バーチャル大学の将来


国際印刷大学校学長  木下堯博

 アメリカの短大、大学では多くのOn-line Distance Universityが設置され、多様なコースと学科目が開設されている。例えば、カリフォルニア大学http://www.california.edu/ のOn-line courseなどには2000のcourseがある。
 このDistance Educationには多くの学術雑誌も刊行されていて、On-lineのJournals of Distance Education などもあり、バーチャル大学に関する研究の蓄積が著しい。
 乱立気味のバーチャル大学も既成のネットとパッケイジソフトhttp://www.webct.comを利用するところもある。
 これらの各大学で開設されている講座を各自のニーズに応じて選択受講し、カスタマイズされた独自のコースに組替え、単位を取得することが可能になっている。
 人気のある講座には受講生が殺到してくるが、反対に人気のない講座は閉鎖せざるを得ない状況である。人気のある講座を各大学は確保しようと懸命である。
 つまり、インターネットによる講義はあらゆるメディアを駆使し、そのコンテンツのあり方が生命線となろう。このため大型の投資もされ、今後はコンピュータによる世界各国の言語の同時翻訳が高精度で出来るようになろう。日本は無論のこと、世界各地からも多くの受講生がアメリカの大学へOn-line留学するようになり、将来はこのバーチャル大学は株式も公開されるようになるであろう。
 一方、印刷文化に関する国際会議のため韓国へ出張した。その際、印刷関連の大学を各地で見学したが、大学でのOn-line化は日本より進んでいた。インターネット通信料は自宅でもほとんど無料にちかく、学生の成績はWeb上で公開され、学生による教員評価もインターネット上で行われている。ブロードバンド利用で携帯電話によりTV鑑賞が可能である。Web Universityの動きは未だあまりないが、大学の設置基準が改正されれば一気に広がる可能性があろう。この度の訪韓中にアジア欧州会議(ASEM)があり、「ユーラシア横断情報網構想」という韓国を拠点として全世界の通信網を構築しようとしている。これは韓国の情報通信の規制緩和政策が1000以上のインターネット放送局を生み出し、底辺の広がりをみせていることからも理解される。http://www.j-korea.netは韓国の日本の窓口になっていてTV放送を見ることが出来る。
 2000年6月に開講された日本初の印刷系バーチャル大学の国際印刷大学校(石川 忠理事長、木下堯博学長)(http://www.media-igu.com/)も教員と受講生によるインターネットによる相互のコミュケーションによる教育と印刷関連の研究が行われている。その事業の一環として2月9日労働スクエア東京で講演会が開催される。参加希望者は kinoaki@mpd.biglobe.ne.jp までご連絡下さい。このように本学は日本の印刷界発展のため賛助会員、理事会、教授会が一体となり21世紀の新しいバーチャル大学の発展を目指して努力している。

デイリーM 2001年1月4日号
(2000年12月26日 記)


題目7;印刷の標準化

〜オフセット印刷を中心として〜
(The Standardization of Printed Image)


国際印刷大学校 学長
工学博士 木下堯博
www.media-igu.com/

1、はじめに
 21世紀は「個」の時代の始まりともいわれ、個性が尊重され優秀な人材によるベンチャービジネスなどが拡大していくであろう。才能があり、優れた人材が企業を統活していくようになり、日本の産業全体が飛躍していくことが期待される。
 一方、印刷産業に於けるデジタル化は世界的に一層進展している。
それにより、印刷画像制作は多様化していくと同時に、DTPなどのレベルでは印刷が一般化し,印刷は特定の技術(ブラックボックス)ではなく大衆にも理解されるようになってきた。
 印刷画像は文字と画像から構成されていて、文字はフォントデザインから可読性(1)などにいたる研究開発が行われている。
画像は調子再現、色再現などの評価がデジタル化により一層、可能となった。
色再現(Color Reproduction)はオリジナルから最終出力の印刷物までの色彩の変化を科学的に解明する分野である。
 近年、デジタル化の進展に伴い、どの分野の出力機(印刷機、プリンター、DDCPなど)でもディスプレーと同一のカラー画像や文字フォントが再現されることが必要とされる。
 そのため、PDF(Portable Definition Format)など印刷再現でのプリプレス、プレスの標準化は必要不可欠となる。
 一方、インターネットによる電子メディアは印刷用のデータからの変換が多く、コンテンツが重要な要素となる。インターネットによるB2B分野は急成長をとげていて、B2B取引と市場の伸びにより、その取引額は2005年に日本では33兆円になると見込まれている。(2)
 これは世界共通言語で情報共有化の対応可能なXML(eXtensible Markup Language)が登場し、一層加速するであろう。これにもXMLの標準化リーダーを必要とされる。
 本論では、オフセット印刷の標準化に関する諸問題を著者が学会などで報告したColor Reproductionのデータなどを加味して報告する。

2、標準化 から 9、マルチメディアでの色評価 までは省略
10、まとめ

 標準化には品質管理を行うことが必要であり、それにはプレス、プリプレスの分野で事故や不良個所をチエックしパレート図などで明らかにして行くことが大切である。
 本報告ではカラー画像の再現に関してCIE色度図上でまとめたが、プリプレス部門がL*,a*,b*での管理がPhotoshopなどで行われている。
オフセット印刷機上でもこのような色管理が行われることが必要である。
 CIP-3(International Cooperation for Integration of Prepress, Press & Postpress)のPPF(Print Production Format)はインキ調整、レジスター、カッテイング調整などを装備している。また、ワークフローまで含めたCIP-4の構想がdrupa2000で発表された。(13)
 これらに対応するためにも各企業、各団体での標準化は21世紀のデジタル時代には避けられない分野である。また、この印刷標準化はオフセット印刷のみならず、他の版式、デジタル印刷、印刷の応用分野(電子部品、マルチメディアなど)に対応していく必要がある。次世代の技術としてはバイオやナノテクノロジーの開発が進められるが印刷産業及び関連産業もその一翼が担えればと願うものである。
 一方、印刷文化の振興のため2000年に印刷博物館(東京小石川)、新聞博物館(横浜)の開館があり、印刷の大衆化が一層進むなかで、技術レベルの向上が大切である。(14)
 韓国印刷情報技術研究会(KAGAIT)は国内の印刷基準をISOやJCP97に準じて、Korean Color Print (仮称)を検討している。(15)
この印刷の標準化は世界的広がりを見せていて、オフセット印刷のみならず他版式にも波及して行くであろう。
 しかし、世界的不況のなかアジア価格の輸入で日本の印刷産業の出荷額(前年比)はGDPのそれを下回っている。今後は生産、創造、サービスなど印刷を取り巻く分野を一層拡大して情報産業の中心を担う産業として発展していかなければならない。(16)

2001年4月27日、日本印刷学会中部支部「ビギナーのためのデジタル印刷講座」で50枚のスライドを用いて講演



題目8;新しい人材開発を求めて


国際印刷大学校学長
工博 木下堯博

グローバル化による人材育成に関し各審議会から多くの答申がされている。
2000年11月に大学審議会から「グローバル化時代に求められる高等教育の在り方」についての内容は革新的IT革命と保守的教育を融合したことで評価される。
 世界的に経済、社会、文化の急速なグローバル化は国際的流動化が一層、進展される結果となろう。科学技術分野においても過去の実績や経験による対応から新しい専門知識を数多く求められている。
 21世紀には「個の時代」といわれるように個性の伸張が大切にされ、その能力を高めるための方策を生みださなければならない。
そのためには生涯教育やダブル学位取得などが必要となろう。特に、高等教育の分野では知的資源を世界に発信し、世界の人々に対して高度の知識や技術を伝えることにより、
開かれた大学、研究機関として存在を高めるべきであろう。
 著者(http://www.media-igu.com/kinoshita)は2001年6月9日に開催された韓国印刷学会の国際会議で「世界のバーチャル大学」に関し講演を行った。ここではアメリカ、ヨーロッパ、アジア、日本の4つにブロック化し、それぞれの発展状況をまとめ、印刷系のバーチャル大学のあり方をまとめた。出席していた韓国の中部大学校の李 浩一総長、モスクワ印刷大学のアレキサンダー・チガネンコ学長から再講演の要請もあった。
その後、6月21日千代田マシナリー本社で行われたCD研究会(千葉大学印刷系卒業生の情報交換会)でも国際会議の要約を報告した。その経過と今後の対応などに関して日本印刷学会誌に投稿中である。 6月23日東京ビックサイトで開催された情報ソフト展に参加し、e-learningの基本となるソフト開発に関して日本IBMとNECと打ち合わせをする機会があり、今後各産業分野に拡大する需要に対し大きな展望が開かれた。しかし、従来の教科書や参考書の需要は確実に減少し、Web対応のオンデマンド印刷が教育や人材開発の分野で拡大することを身近に感じた。1999年頃からe-learning, Net-Learning,バーチャル教育、Net教育、遠隔教育などの著書が翻訳を中心として多数出版されるようになった。これらは教育学、教科教育法と電子・通信工学、情報工学などの融合された複合分野であり、21世紀の新しい学問として受け入れられるであろう。
7月14日、東京グラフィクスフェアーでカラー印刷パートナーズの主催で「これからのカラー印刷のあり方」でその一部を紹介した。
また、7月30日、国際印刷大学校の主催(http://www.media-igu.com/)で「メディアリテラシーとe-learning」と題し講演会を行った。
 今後は印刷産業を中心にしてこのようなバーチャル対応の教育ソフトが開発され、印刷人の新しい人材開発への研究が一層、進展していくことを期待している。

ウイクリーM「メールマガジン」(創刊号)
2001年7月7日(2001年7月23日改)



題目9;2001年度韓国印刷学会研究発表大会に出席して #1


  木下堯博 #2

1、 はじめに

 2000年10月、清州古印刷博物館で「出版印刷に関する国際会議」が開催された折、中部大学校印刷工学科と仁川専門大学メディア学科を訪問し、学術交流の機会をもった。また、ハンソール製紙鰍フ科学研究所では「世界の印刷技術動向」に関しての講演を行った。韓国では印刷の標準化に関する制定の動きが活発であり、KAGAIT(Korean Association
of Graphic Arts & Information Technology) という組織が印刷企業を中心にして設立され、事務局はハンソール製紙鰍ェ担当している。2000年11月、そのKAGAITと国立機械材料研究所でそれぞれ「印刷の標準化」と「オフセット印刷機械の動向」についての講演を行った。後者の講演内容は要旨を追加して韓国印刷学会誌に掲載した。
 韓国印刷学会では2000年度より中部大学校の申教授が会長に選出され、2001年度の計画をまとめていた。同じ中部大学校印刷工学科の金教授がモスクワ印刷大学に留学することになり、第32回国際印刷教育者会議(モスクワ印刷大学が当番校、開催場所はサンクト・ペテルブルグ市)2001年5月下旬の参加を呼びかけられた。しかし、事情があり、実現しなかった。
 この間のメールの交信などから2001年6月9日開催の韓国印刷学会の研究発表大会に招待講演者としてモスクワ印刷大学のアレキサンダー・チィガネンコ学長と筆者の2名が招かれ、太田市郊外の中部大学校で開催の運びとなった。

2、 招待講演

 研究発表に先立ち招待講演の2件(モスクワ印刷大学アレキサンダー・チィガネンコ学長と国際印刷大学校の筆者)の発表が行われた。学長はロシアの印刷産業の発展と動向に関してまとめられた。即ち、ソ連邦崩壊後、国営の印刷企業は衰退し、民営の企業の発展が著しく特に雑誌、包装用紙などの印刷出荷額が成長した。これらはオフセット印刷が中心である。同学長の講演の詳細は研究発表要旨集にロシア語でまとめられている。
 ロシアと韓国との学術交流は大学、研究所などで活発であり、中部大学校とモスクワ印刷大学とは姉妹校の関係となっていて学生と教授らの交換留学も行っている。
懇親会では第32回の国際印刷教育者会議の報告があり、ロシア、ドイツ(旧東ドイツ)
ポーランド、北欧、中国、中東の印刷系教育機関の交流が続いていて、印刷教育のデジタル化への対応が急ピッチで行われている。
 かつて、モスクワとライプチッヒが中心となりこの会議を立ち上げて来たが、ソ連邦の崩壊により西側諸国との自由な交流も活発に行われるようになりつつある。この研究発表大会は東西の学術交流の場として大変有意義なものとなった。
筆者は「世界のバーチャル大学と国際印刷大学校の設立」と題し約1時間40分講演であった。要旨とパワーポイントのスライドは英文とし、論文発表は日本語で行った。通訳は釜慶大学校画像情報工学部印刷系の南 寿龍先生にお願いし、前日までリハーサルを重ね印刷に関する研究動向の意見交換などを行って来た。
講演内容はアメリカ、ヨーロッパ、アジア、日本の4ブロックに区分し、世界各国のバーチャル大学の現状と将来に関しまとめたもので、その背景の中で国際印刷大学校が誕生したポリシーと経緯をまとめたものである。
この概要は6月21日のCD研究会(千葉大学印刷系卒業生情報交流会)で一部発表した。

3、 研究発表大会

 2つの招待講演の後、2会場にわかれて研究発表がされた。印刷システム系と材料設計系に区分されれいたが、前者は紙の印刷適性と紙の構造分析、酸性紙の印刷物保存、インターネットとPDFの活用、ソフトカラープルーフ、水溶性インキなどで後者はゴムローラの熱分布、PDPリブ材料のレオロジー、オフセット印刷のインキ乳化現象など今日的テーマが中心であった。
 発表者及び参加者は教授スタッフ、大学院学生、研究所の研究員が中心で活発な討論が展開された。先の著者の講演にも多くの質問が出され、ロシア、韓国、日本の印刷系学術交流の基本が確立した。大会終了後の懇親会などで中部大学校の李 浩一総長は本大学校に印刷工学科が設置されているのを誇りに思うと述べ、IT革命の原動力になってもらいたいと将来の指針を示した。また、本大会に対する韓国印刷業界の多くのサポートは、印刷並びに関連分野の大きな発展の基盤ともなろう。大会会場はソウルと釜山の中間に位置している太田市の郊外というやや不便な場所にも拘わらず多くの参加者があり、大会が盛り上がった。

4、 まとめ

 韓国の文部省では日本と同じように大学科制を目指していて、釜慶大学校画像情報学部
印刷系、写真系は元工学部(工科大学)印刷工学科と写真工学科と合併して学部に昇格したもので更なる統合が進むかもしれない。
 また、教員免許法による学科目の中で工業教科教育法でなく印刷教科教育法が認可され教員免許を認定している印刷系大学では次世代に向け、その分野の学問体系を確立することに迫られている。このように新しい分野の学問体系は学会の場を通じて広範囲に呼びかけられた。国際協力により叡智と知力を結集し、21世紀に向け大きな歩みになるよう各国との印刷学術交流を発展させていくことを願うものである。

(2001年6月22日記)
#1 2001年6月9日中部大学校(〒312−702韓国忠南錦山郡秋富面馬田里山2-25)で行われた。
#2 国際印刷大学校学長 工学博士  kinoaki@mpd.biglobe.ne.jp
(〒189−0002 東京都東村山市青葉町2−29−12)http://www.media-igu.com/
木下堯博(国際印刷大学校)   



題目10;PRINT01(シカゴ)の報告 #1


  木下堯博 #2

1、 はじめに

 著者は世界4大印刷展示会(drupa、Print, IPEX, IGAS)のうち、昨年のdrupa2000(1)での展示会を視察し、その特徴をQSC(Quality, Speed, Cost)と要約をまとめ発表した。それに続いて本年アメリカのシカゴで行われたPrint01へ出席した。
 会場展示とセミナーなどに参加し、世界の印刷技術の動向を調査した。また、JGASは本年10月、IPEXは2002年4月に、IGASとGEC(ミラノ)は2003年にそれぞれ開催され、drupa2004は2004年5月6日から19日まで行われる。
 アメリカで開催されたPrint展には1980年(2)、1991年(3)、1997年(4) と本年で4回目となった。今回の展示会の内容は7区分されていて、(1)デザイン・設計、(2)電子出版、(3)RIP・ワークフロー、(4)パッケージ関連、(5)プリプレス・プレス、(6)ポストプレス、(7)材料とe-ビジネスで出展社数は850社となった。(5) これに対して参加者は100ヶ国から9万人の参加が予定されていたが実際はアメリカ同時テロ事件の影響で、これよりもかなり少なくなったと思われる。
 最近の展示会は国内外を問わず、デジタル対応のIT関連の技術が多いため、コンピュータ上の説明を主としてセミナーや講演会で行われるようになった。
 これは世界的な不景気の中で機械を会場に持ち込んで展示するよりは、むしろビジュアル的な表現で参加者にアピールし、CD-ROMなどの資料を配布した方が効果的であるとの判断がある。
今回の公式セミナーは7日間で総計94件となり、無料セミナーなどを入れると約100件のセミナー、講演会、討論会などが開催される。しかし9月11日の事件により、後半のセミナーやプレス発表などは一部中止された。
 公式セミナーの区分は(1)ビジネス、(2)印刷生産、(3)出版、(4)ソフト、(5)パッケージなどに区分されている。
 9月7日8時30分から“印刷産業の動向と将来”と題してJ.Webb氏(6)が講演を行った。
この要旨は2015年までの印刷産業の推移とインターネットの拡大に伴う、印刷産業のあり方をまとめた。ここではGDPと印刷28の分野との関連性について議論された。
 9月8日Dupont のRemote Color Proofing, IPA(International Prepress Association),GATF, Deutsher Drucker(ドイツ出版社)はアメリカで新しくPrinting Production 誌を刊行する。9月9日のNAPL(National Association for Printing Leadership)は教育のためのテキスト、資料更に経営のための経済分析などをおこなっていて今回は34冊にのぼるPocket Universityを刊行した。また、10月25日はPrint01のWebレビューが行われる。その他、各社の発表に参加した。
 また、Net-Education, e-Learningに関する調査と出展をしていた RIT(Rochester Institute Technology) , Pittsburg State University、更に前回出展の MSU(Murray State University)の各大学とのVirtual Universityの交流なども行った。

2、 Print01

 今回の展示のメインテーマは
(ア)印刷工場の自動化と高品質化
(イ)デザインなどのデジタル化がワークフローにより印刷にリンク
(ウ)バリアブルなデジタル印刷とDIはすべての印刷工場で対応
(エ)パッケージと加工はすべて印刷と直結
などである。
講演は技術と経済、人材は印刷企業運営の鍵となる。
これらをサポートするためのテーマが多く設定されている。
今日の経済低迷の環境下で、いかにしてコストを下げるかが課題となっているが、 それらを解決するヒントが得られたであろう。
主催者側は“もしも参加しないと激動する21世紀の初頭の経済、技術変化の激動時に2005年の次のPrint展まで待たなければならず、参加者の優位性は明らかであろう。”と述べている。
 アメリカのGATFが本年7月に発表した2001年のインターテック技術賞は9社に与えられた。
(1) Digimarc Media (Digimarc ) インターネットソフト
(2) Eco Cool(Heidelberg)オフ輪乾燥
(3) Supertrap (Heidelberg)PDFトラップAB4.0
(4) Matchprint Server(Imation) DFE,RIP
(5) CIP-4(ICIP)XML対応ソフト
(6) DICO-Web(MAN-Roland)書き込み自由オフ輪
(7) Digi-Stith (Oce)オンライン自動製本
(8) ProFire Imaging Technology (Presstech) サーマルDI
(9) Markz Net (Markzware) インターネットソフト
 また、2000年の同賞は8社に与えられ日本も富士写真フイルム(株)と三菱重工業(株)が 受賞した。参考までに次にまとめた。
(1) Collabria Print System (Collabria)
(2) Digital Offset Press(DOP) Imaging System (CreoScitex)
(3) Acousto-Optic Deflector (AOD) multi-laser beam Technology(Fuji Film)
(4) Image Control (Heidelberg)
(5) Kodak Approval Recipe Color Software (Kodak Polychrome Graphics)
(6) Digital Register Analysis (Mitsubishi Litho Press)
(7) PreView System (Preview)
(8) Sinar-back Digital Camera System (Sinar)
これらを中心に見学が行われるであろう。
 今回の展示ではドイツグループ(メッセジュセルドルフ)と中国国際貿易協会、北京技術協会その他、ブラジルのAbigraf、イタリアACIMGA、スペインAMEC、メキシコANIDIGRAF、カナダ、日本などの機械工業会、貿易協会の団体の出展があった。

3、 Print01からIPEX2002へ

 2001年9月6日から13日までの開催のPrint01は同時多発テロのため実質的には9月10日の5日間の開催となった。しかし、Print01の総合カタログでは各社の出展内容、セミナーの概要などがまとめられていて迷うことが無く目的とする行動が出来た。
 国際展としては7ヶ月後の2002年4月9日から17日まで9日間の開催のIPEX2002に引き継がれることになる。ここでは“印刷・出版・メディアのグローバル技術のイベント“とサブテーマを設定している。
 世界的な課題の小ロット、短納期、コストダウンなどにどのような解決策を打ち出していくか注目される。
 2001年8月22日に“Print01などに関する直前レポート(第1報)、8月30日(第2報)”をまとめ参加者に配布したが、9月6日から始まった21世紀最初の世界最大の展示会であるPrint01の初日から9日までの4日間展示と講演などに参加し、9月11日に帰国した。前回のPrint97と比較して会場が北1F(デジタルプレス関連)と3F(プリプレス関連)、南館3F(プレス関連)のみ(ミシガン湖側の東館は未使用)に縮小されていて、昨年のdrupa2000の約1/5程度であった。しかし内容は密度の高いものがあった。
 drupa2000でのプロトタイプが実用機となり実際の販売までに至るレベルになって来た。 デジタル対応の機器が進歩発展し、短納期とカスタマイズへの飛躍があった。
 会期中、100以上にのぼる公式の講演会やセミナーがあり、98件のPress発表なども含めると業界の内部充実とRITの卒業生グループのミーティングなど若い世代への啓蒙活動が展開されていた。10時の開場に先立ち8時から開催されるセミナーもあり、さらに会場終了の17時から特別講演、ミーティングなど世界中の印刷及び関連企業の情報交換会がシカゴの町を渦巻いた。
 アナログからデジタルへのクロスポイントは2010年から2020年の間にあるとの多くの論調がある中でコンパックを買収したHPがIndigoを併合し、MAN-RolandがOceと組みそれにXeikonが加わりFlint Inkとの協調関係の確立、Purup-Eskofot社とBarcoが合併しBPE社としてスタートするなどデジタルへの対応は国境を越えたグロ−バル化が急速に進んでいる。
 アメリカではこのデジタル印刷のマーケット占有はHeidelberg社(Nexpress2100), Xerox社(i-gen3)更にHP+Indigoの3社が大きい分野を占めるものと言われている。
 9月9日のFinancial Timesではアメリカ、イギリス、ドイツ、日本の株価の変動を報じていたが2001年6月からの4ヶ月いずれも下降していて経済の先行きにやや不透明感があるもののシカゴの町や成田での混雑状況など個人消費は活発であり、どこもレストランは満席であった。また、前回の97年に比較して、町を走る車の外観は所謂ポンコツ車があまり見られず綺麗になっていた。
 新聞各紙や週刊誌では日本の経済状況が報じられていたがGDP第2位の日本の動向を注目している。今回の展示会では現地法人を含め28社となり、富士写真フイルム、大日本スクリーン製造、三菱重工、小森コーポレーション、三菱製紙、三菱化学(Western Litho)、リョービ、ハマダ印刷機械、桜井グラフィックシステムス、伊原電子などの各社の出展があった。日本に於ける機械(印刷、製版、製本、加工)の生産金額は1990年の約5,000億円から3,100億円に減少している。
 このうち、印刷機械の輸出は約80%近くに上昇し、国内需要の低迷により輸出への努力があり、Print01での各社の活躍があった。
 世界で最大のHeidelberg社は展示会中で最大スペースを有し、ブース内のPrint Media Academyでは会期中ミニ講演会を40講座開催(パネル討論も含む)していて、人気があった。RITのRomano氏の講演は“Future of Print”で将来の印刷のあり方をスライドや要旨なしで行っていた。
講演直後アンケート用紙が配布され、講師や講演内容の評価が行われた。
また、Heidelberg社はRITにSunday2000のオフ輪を設置するセレモニーが行われ産学協同が大規模の形態で行われてきた。
 第2位の展示スペースのXerox社ではミニ実技講座を開設していて、コンピュータ10台でインストラクターによるレイアウトソフトの指導を行っていた。
drupa2000の場合と同じようにトナータイプのみならず、DIを用いたインキタイプのオフセット印刷機を展示していた。いずれも上位2社は教育に力を入れていた。

4、 e-Learning

 印刷教育の分野で世界的に実績のあるRochester工科大学(RIT) (http://onlinelearning.rit.edu/)はアメリカで第4位のOn-line Distance Educationの規模でインターネットにより大学講座を公開し、印刷分野でもUnder Graduateコース のImage Reproductionの学科目、GraduateコースでImage Science, Information Technologyなどを開講している。Image Scienceの博士課程はOn-line Distance Educationに未だ設置されていない。ここでは代表者のKen Posman教授と議論することが出来た。
 Murray State UniversityはUnder Graduateコース のコミニュケーションコースとグラビア、スクリーン印刷のコースが開設されている。
 Pittsburg State UniversityのGraphic & Imaging TechnologiesのBill W. Hendrick教授との討論があり、この学科のOn-Line教育は準備中であるとのことであった。
 ハイデルベルグUSAではPMAでマネージメントに関する修士号取得が出来るようKennesaw State大学と協力してOn-Line教育を行っている。
 アメリカの大学の講座をe-Learningにより、日本語で受講し、単位や学位を取得することが出来る大学が増えているが、印刷系でもこれに対応出来るよう準備をしている。
 アメリカ全体のバーチャル教育の市場規模は、2005年には400億ドルになると見込まれている。一般にはネット利用の内容は3つに分類されている。
即ち、第1に教育ポータル、第2は教育コンテンツプロバイダー、第3WBT(Web Based Training)プラットフォームの提供である。いずれにしてもインターネットの利用が基本となり、その利用率が発展の原動力となる。
 世界のOn-line Distance Universityは、着実に進歩発展を遂げ今日に至っている。
 日本はこのように海外の動向を注目していて平成10〜12年度の文部科学省科研の基礎研究で「高等教育における高度情報通信技術の活用」が3年間にわたり研究され2001年3月に報告書が完成した。(7)この論文でアメリカを中心としたe-Learningの取り組みが理解される。
 2001年8月21日の印刷タイムスでシンプルプロダクツが公務員の受験のためのインターネット講座を開講したとまとめている。
このようにe-Learningに関して印刷系マスコミでも取り上げられるようになってきた。また、本学で7月に開催した杉本文司氏の「メディアリテラシーとe-Learning」の講演会は日本で初めて行われた「e-Learning展」に併せて行ったもので、その内容は論文として、印刷雑誌(印刷学会出版部)に掲載されることになっている。
また、9月19日から開催World PC Expo 2001ではこのe-Learningの展示もあり、ソフト、コンテンツ開発で一段と進歩していた。印刷企業も大日本印刷、凸版印刷、共同印刷が画像処理の分野からアプローチをしていた。
このように印刷(Prepress, Press, Postpress)やワークフローなどの発展と共にe-Learningは大きく成長して行くであろう。

5、 まとめ

 1970年代からGDPの推移をまとめるとアメリカ、日本、ドイツの順になっているが日本は1996年からマイナス成長になっている。このことはドイツも同じ傾向を示している。
しかし、今回の同時テロ事件によりアメリカを始め世界的にマイナス成長期に入ることになろう。GDP弾性値よりも上昇する分野を創造していくことが重要である。
 コンピュータ及びサーバーの台数シェア(%)はHPがコンパックを買収して、世界一位となる。
 さらにHPはindigo社を傘下におさめ、印刷産業界への参入が明らかになった。
今後は印刷及び関連企業の再編成が活発になろう。
 21世紀の重要課題の食料、エネルギー、環境、人口、通信・運輸などどの分野にも印刷がかかわっていてPrint01やJGAS2001でみられるデジタルシステムが企業の将来を決定するといっても過言ではない。そのため教育は大切な手段であろう。
 従って、今回のPrint01をキーワードで要約するとEDR(Education, Direct, Remote)となろう。
 これらの詳細は「Print01からJGAS2001へ、最新技術動向」JGAS(東京ビックサイト)2001年10月19日の講演会で木下堯博;“Print01と世界のe-ラーンニング”の発表の要旨を参照して下さい。(8)


参考文献

(1) 木下堯博;drupa2000と世界の印刷事情、日本印刷学会西部支部講演要(2000年7月27日)
http://www.media-igu.com/kinoshita/
(2) 木下堯博;昭和56年度日本印刷年鑑p84〜94(1980)
(3) 木下堯博;印刷情報[11]104、[12]8(1991)
(4) 木下堯博;プランナー34[12]16(1997)
(5) http://www.print01.com
(6) J.Webb; Industry Trends & Futures in Print01 (Sept.7, 2001)
(7) 坂元 昴;文部科学省科学研究費(課題番号10041048)成果報告書(2001年3月)
(8) 木下堯博;Print01と世界のe-ラーンニング、JGAS(東京ビックサイト)で2001年10月19日発表。(その概要は日刊工業新聞10月15日刊行予定)
(9) その他参考資料;グラフィツクアーツライター 泉 和夫氏、(株)印刷出版研究所、Print01のPress発表資料など

#1 Report on The Print'01
#2 国際印刷大学校 学長 工学博士

題目11;最新の印刷情報と「印刷NET」の活用について


国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

日本印刷学会中部支部主催の講演会「最新の印刷技術の動向−PRINT01,JGAS2001からIPEX2002−」が2001年11月7日に名古屋市で開催され、ジーエーシティ−鰍フ堀本邦芳氏、印刷出版研究所の沼尾佳憲氏がプリプレス、プレスなどそれぞれの分野の報告を行った。(1)(別紙1)
著者は世界の印刷動向(第2報)−PRINT01(シカゴ)、JGAS2001(東京)からIPEX2002(バーミンガム)−と題して印刷及び印刷産業機械、カラーの標準化、サーマルCTPからバイオレットCTP、DDCPとカラーマネージマント、DI及びCylinder Imagingとプレスなどについてまとめた。
堀本氏はCTPの動向、Work Flowの動向、デジタルプルーフ、インターネット動向など特にリモートプルーフを含め画像伝送の問題が注目された。
沼尾氏は3類型のデジタル印刷機(固定イメージングDI、可変イメージングトナー方式、その他インキジェット)、海外展示会の比較、drupa以降のトレンド、今後のデジタル印刷機などの報告があった。
ここでの共通テーマはPRINT01(2)やJGAS2001(3)での技術情報であり、更に2002年4月9日からのIPEX2002(The Global Technology Event for Print, Publishing and Media) への展望でもあった。このIPEX2002の情報はwww.ipex.orgでみることが出来るが、British Printer 誌(www.dotprint.com) がその特集を組んでいて、会期中の4月15日、16日の両日、学生のためのVisionセミナーが計画されている。
学生を無料招待するのは活気的な企画であり、印刷産業がコミュニケーション産業としての位置ずけをし、優秀な人材の確保を目的としている。このセミナーにすでに1500名以上の学生が登録している。
このIPEXではdrupa2000と同じように、Print Cityが設けられる。
著者はPRINT01の結論をEDR(Education, Direct, Remote)とまとめたが、IPEX2002でも教育の重要性が引き継がれようとしている。London College of Printing, West Herts Collegeなどの印刷系高等教育機関の活動も予想される。
イギリスのPIRAでは印刷に関する図書、文献などを刊行すると同時に基礎的な研究活動を行っている。ヨーロッパではIARIGAIという研究発表組織があり、Advances in Printing Science & Technologyという要旨集を刊行している。1995年にパリーでの内容が1997年に第23巻として発行された。このIARIGAI は2002年9月8日〜11日までスイスで行われる。韓国では2001年6月10日に韓国印刷学会国際会議が開催された。(4)別紙2
日本では11月8,9日の両日、日本印刷学会秋期研究発表会が大阪市で開催され研究発表26件、特別講演3件、即ち、カラーマネージメント、ワークフロー、品質管理、CTP,画像解析、フォトポリマーなど多方面の研究発表があった。(別紙3)
富士写真フイルム且川らと三菱重工渇i井らの共同研究発表で「カラーマネージメントによる印刷色ばらつき補正の検討」ではDDCPを印刷ターゲットとしてプロファイル作成しRIP入力、刷版出力後、DAIYA304Hにて印刷、常に印刷プロファイルと等しい色再現性を確保した。これはRIP,CTP,印刷機を含むシステムを印刷機=プリンターとして管理する方向を示唆している。
大日本スクリーン製造鰍フ白石らは「インライン濃度検出装置トゥルーフイットの開発」を発表した。これはパッチ上のベタ濃度をリアルタイムで計測し、印刷枚数とベタ濃度の関係をまとめ、OKシートとの許容範囲が平均でD=0.15となった。
千葉大学の田中らは「脱インキ過程におけるインキ剥離メカニズムU」では前報ではインキ膜と基板との界面に剥離液が浸透することにより、接着力に対する解離液の浸透力の比(R値)などを求めた。今回はインキ剥離エネルギー、浸透挙動の実験から、インキ膜の剥離はインキ膜/基板界面からの解離液の浸透とインキ膜表面からの解離液浸透の2つの経路からの競争反応であることを確認している。
三菱化学叶上らは「サーマルポジ型感光性組成物の開発」のテーマでPNSCテクノロジー(Photopolymer Nano Structure Control )レーザー照射部分が現像液易溶性となる。
膜形成技術として傾斜型分配法の利用による性能向上(現像性ラーチィチウド、感度、耐薬品・傷性、耐刷力)を確認した。
東京工芸大学の森島氏らは「直描型平版非画像部形成のためのベーマイト処理したアルミ板へのケイ酸質皮膜の電着」を発表。画像部は溶融熱転写方式でアルミ表面に転写した。
ベーマイト処理時間が120秒でインキ転写率が最大となった。
学会発表後、印刷時報鰍フ後藤光二社長、竃セ光舎印刷所伸保浩一社長、叶V聞印刷石川隆専務と「印刷NET」の構築に関する意欲的なお話をいただいき、皆様の意気込みに深く共感を覚えた。その後、11月20日、福岡市で三菱重工九州販売且蜊テで第1回ダイヤモンドセミナーが開催され、印刷機械制御設計課長田阪範文氏のデジタルワークフロー(MAX-netによるプリプレスと印刷機のデジタルワークフロー)、広島研究所尾崎郁夫氏のカラーマネージメント(カラーマネージメントのチェツクポイント、運用)の発表があった。(別紙4) 同氏は10月に日本印刷産業機械工業会で公開されたJapan Color Print 2001にもふれ、標準化の必要性を述べた。
このJapan Color Print 2001は97と比較すると、アート紙の場合ΔEはRとBの2次色でそれぞれ5.1、6.7となった。これはJ97−01の計算の結果、前者がc=−2、HA=−3で主としてHAに、後者はc*=2、HA=6、L=−3となりHAとLに色差は起因した。また、2001では用紙の種類がアート紙、コート紙、マットコート紙、上質紙の4種を用いているがアートと上質の差を3原色(C,M,Y)で100%、50%の網点で比較すると、ΔEはベタ部で15から30となり、c*のファクターが13〜21と大きかった。50%ではその差はあまり見られなかった。
アート紙とコート紙のベタ部はΔE=0〜3となり、色再現上はほぼ同一とみなすことが出来る。これらの結果は(別紙5)でまとめられている。
このダイヤモンドセミナーには大阪から後藤社長の出席もあり、「印刷NET」の重要性に関し引き続き討論をした。
著者はかって1999年電気通信普及財団の助成金を得て、世界の印刷文化遺産のデータベース構築(5)を継続して来た。これは1997年に韓国でユネスコ主催の世界印刷文化遺産の保存に関するシンポジュウムで各国分担事業(6)となり、日本の印刷文化遺産(百万塔陀羅尼経、天草版、木村嘉平など)の資料などをデータベース化してきた。これは各国の今後の印刷文化遺産のデータベースの交流を目的とした。
2000年のdrupaに参加した際、ライプチツヒ印刷博物館(7)で著者の資料を公開した。このデータベースは本学の印刷史の講座でe-Learningとして用いられる。
印刷及び同関連分野はあらゆる学問分野に立脚し、このデータベースのテーマは歴史学と情報学に深くかかわりがある複合領域である。さらに、印刷出荷額とGDPの関連や印刷原価論は経済学の領域ともなる。我々印刷に携わっている者は人文、社会、自然科学と芸術分野に広い造詣を持たなければならない。
大学はかって教養部があり、学生は基礎的教養科目を教育され、学生各自は問題点を解明する能力を身に付けていた。しかし1990年代に文部科学省の大綱化方針により、各大学の1、2年次で行っていた教養部が解体され、新学部などへ移行され、そのため、現在では教養科目が減少し、専門学科目への傾斜が顕著になっている。
著者が参加している国際印刷大学校(バーチャルユニバーシティ)は基礎学科目、専門学科目、研究学科目などから構成され、本大学校Web上の各団体のリンクデータなどが教材として用いられている。(8)
今回立ち上げられた「印刷NET」は印刷のあらゆる分野即ち、すでに述べた学会情報、セミナー内容、論文の要約、特許などのデータベースでもあり、海外でも全く例がない。即ち、印刷企業内教育、e-Learningなどでも有効に利用することが可能である。著者はバーチャルユニバーシティやe-Learningに関しては最近の情報を含めて印刷情報「世界のバーチャル大学の動向−新世紀の新しい教育の“カタチ”を目指して」(9)、印刷雑誌に「e-Learningと印刷教育」(10)で発表をしている。
「印刷NET」の有効利用はロボット検索などが可能であり、必要とするデータ、用語、最新の論調など、いち早く入手することが出来、印刷企業経営に有効なWebとなるであろう。
この「印刷NET」を経営、人材開発、技術開発などに積極的に活用することにより、印刷界に一層、明るい未来が開かれ、不況脱出の礎となることを期待している。


参考文献

(1) http://www.media-igu.com/kinoshita/(別紙1)
(2) 木下堯博;PRINT01(シカゴ)と世界のe-Learning、PRINT01からJGAS2001への最新技術動向要旨集、(別紙6)
印刷教育研究会・国際印刷大学校、東京ビックサイト(2001年10月19日)
(3) http://www.media-igu.com/kinoshita/
(4) 木下堯博;韓国印刷学会国際会議に参加して、日本印刷学会誌投稿中
(5) 木下堯博;電気通信普及財団研究調査報告、No14、pp467〜477(2000年2月)
(6) 木下堯博;印刷情報58[1]50(1998)
(7) 木下堯博;国際印刷大学校研究報告創刊号pp4〜17(2001年3月)
(8) http://www.media-igu.com/
(9) 木下堯博;世界のバーチャル大学の動向、印刷情報12月号(2001)
(10) 木下堯博;e-Learningと印刷教育、印刷雑誌85[1](2002)

別紙1; 日本印刷学会中部支部講演会要旨(2001年11月7日)
別紙2; 日本印刷学会誌39[2]2002
別紙3; 日本印刷学会秋期研究発表要旨目次(2001年11月8,9日)
別紙4; 三菱重工九州販売椛謔P回ダイヤモンドセミナー目次と参加者(2001年11月20日)
別紙5; Japan Color Print 2001 データ
別紙6; 参考文献(2)の冊子
当日、この講演要旨と別紙1〜6をもとに、100枚程度のPower Pointのスライドで発表します。

連絡先;〒189-0002 東京都東村山市青葉町2-29-12
E-Mail; kinoaki@mpd.biglobe.ne.jp
(2001年12月12日記)

題目12;2020年へのチャレンジ


国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博


1、 はじめに

 著者は“2025Technical Information 誌”(1)に2020年への展望と題し、日本の印刷産業の出荷額を1960年から1987年までのデータを用いて2020年までの シュミレーションを行った。景気が上向きの時代でもあったので1988年から1991年までは予想値よりも観測値が3000億円程度上回った。
しかし、バブルの崩壊により1992年からは観測値が1991年の8兆9千億円をピークに減少していった。2000年の出荷額は8兆3千億円程度でこの10年間横ばいから減少傾向にある。
このような状況がいつまで続くかが日本印刷産業界の関心の的となっていて、どのような対策をすればよいか各団体・研究会で分析が行われている。
 また、世界の印刷業の出荷額はWillkomm(2)により報告されていている。1996年現在で約31兆円と算出され、うち日本の印刷業の出荷額は6兆円プラスであるので世界の出荷額の約20%は出荷している。更に、世界の出版印刷の出荷額は約80兆円と推定されているので日本は日本語を中心に約17%を出荷している。
 しかし、世界的に不況のなかでGDPの伸びはあまり期待されないとすれば、人口増加率による教育、福祉、環境などの振興が、他メディアを取り込み、印刷出荷額の拡大と結びつける方策を考える必要があろう。
一方、印刷産業界におけるデジタル技術はIT関連の躍進により急速に進展してきている。本論ではこのデジタル技術対応と印刷産業の発展に関し、まとめたものである。

2、 IT革命による印刷産業

 IT革命の初期の1980年代は個人の生産性をあげるための有効な手段であった。
1990年代には個人と個人のリンクを中心に成長して来た。
2000年代にはインターネットによるe-ビジネスが大きく成長し、企業内の生産性を上げる競争となり、B2Bの役割が大きな比重を占めることとなり、産業全体のレベルアップが求められている。つまり、HTMLの個人レベルからXMLのマシンとマシン(P to P)を結ぶシステムの成長が予想される。
情報プロセスのオートメーションとなり、企業間のコンピュータをリンクして行くであろう。このようなIT活用は生産性、所得格差を発生し、それがますます拡大することになる。
日本の産業はITハード産業が経済の主体であったが生産性はそれほど上昇していない。
つまり、IT活用はアナログの人材を教育してもあまり効果はあがらず、ドラスチックにデジタル人材に入れ替えをしないと有効な活用が出来ず、生産性及び利益の増大に繋がらない。(3)
印刷産業は日本の経済産業省の中で文化情報関連課の指導のもとにあり、IT活用の先端にいると言えよう。
しかし、インターネットの利用は日本の場合、大変遅れており、ブロードバンドの一般家庭への大半の導入は2005年と予想されている。
各国間のグローバル化の進展により、印刷の一部が外国へ発注され、ネット利用による外注が大いに可能となろう。
このことは日本の製造業、さらに印刷産業界も安い労働賃金を求めて仕事の一部が流失することになる。
ITのグローバリゼーションにより、競争の激化、オープンな企業連携と合併、金融の多角化、IT人材の流動性など急速な展開が予想される。
印刷産業も各企業が積極的に改革を進め、IT利用のデジタルコンテンツを整備し環境対応の生産ラインの構築を早急に見直すことが大切である。
 21世紀初頭に実現が予想される日本の電子政府は超高速ネットワークの実現、電子商取引の活性化、次世代を担う人材育成の強化などあらゆる面で印刷産業との連携が必要となる。2020年にはIT基盤が確立し、簡易なダイヤル方式での印刷が可能となろう。

3、 インターネットによる学術パラダイム

 書写の時代は、著者と読者が一体化していたが、グーテンベルグの発明した印刷技術は大量出版のため著者と読者とを分離した片方向のメディアとして定着して来た。 しかし、学会活動での印刷メディアは発表要旨や論文は主として双方向メディアとみなされている。
学術論文は多品種少量印刷生産で専門分野が細分化されている。
かつて、写本時代の学問の発展はデータ量も少なく発行量も少なかった。
グーテンベルグの発明した印刷技術により発行量も多くなった。また、近年のオンデマンド印刷では発行部数が少ないがデータ量は多くなった。
インターネットでは両者の量が飛躍的に増大し、拡大を続けている。(4)
学術論文はインターネットによる電子雑誌が好適であり、学問スタイルも変化していくであろう。
従って、学術雑誌はインターネット上で公表され、発表形式も変化していくだあろう。
この場合、キーワードの設定、無料閲覧などが大きな価値を生み出す結果となろう。
企業及び一般人の学会参加は特許取得、起業化、商品化、新アイデア、転職などのチャンスがいっぱいある。研究者は市民生活を良くするためにいろいろ研究をして来ている。
インターネットを活用して学会に参加して何か一つでも企業にプラスになるものを掴んで欲しい。
近年、環境調和が叫ばれているが、研究者は常にこの問題を直視して物の生産、人口増加から、情報やコンピュータなどの物ばなれを加速させるような研究内容と成果を期待している。東アジアの発展は目覚しいものがあるが2バイト文化圏は国家間の交流が文字文化の統一性を欠いている。昨年の韓国での印刷学会国際会議ではロシア語、ハングル語など言語の障害があった。(5)
同じく、日本の学会では外国からの参加は難しい。これらを解決するため専門データベースとインターネットによる翻訳が有効になろう。
いずれにしても21世紀の学会活動はインターネットを中心にしたパラダイム構築と一般人の参加によるグローバル化は情報化の第一歩である。

4、 デジタル技術の進展

 PIAではVision21で2006年まで印刷企業の20%程度が消滅されると報告されている。これは世界的にGDPの伸びが期待されず、技術革新が急速に変化を遂げているためそれについていけない企業を指している。今後予想されるB2Bによるオンライン化により業務の改革でデジタル化に伴う標準化、自動化などの進展により無人の自動印刷工場が実現するであろう。
 RITのF.Romano教授はShort Run印刷は2000年の36%から2020年で47%になり、カラー化の予想は2000年の48%から2020年に75%に拡大していくと予想している。これは世界的傾向であり、PRINT01でもその動向が見受けられた。(6)
4月9日からのIPEX2002でも新しく人間の知能データベースを加味したワークフローなどの登場が予想されている。(7)
それではこのように進展の早い時代に各企業どのような進路を考えたらよいだろうか。
西野 高嶺氏(8)はデジタル時代の成功方程式を発表した。
それは@教育、A思考、Bサービスをそれぞれ加算し、それにC目標を掛け合わせその算出された値にD幸運を指数にした結果として成功度を算出するものである。
ここで著者はそれぞれに点数化して合計すると満点を100点として設定した。
点数が高ければ企業としてデジタル時代に生き残れる確率は高くなろう。
基本的には次のネットワークの構築が企業の一層の発展に必要不可欠であろう。
@ クライアントとの連携、企画から始まりプリプレス、プレス、製本加工、配送な一連の工程の他、A企業内マネージメント・環境、B印刷機械・資材との連携など3大ネットワークが大切である。
また、環境負荷を低減するにはデジタル対応で出来る限り工程を少なくすると同時の日本印刷産業連合会が策定した「オフセット印刷サービス」グリーン基準に積極的に取り組むことが大切である。

5、 まとめ

世界の4大印刷機材展(drupa、PRINT, IPEX, IGAS)のうち、drupa2000、PRINT01の大きな潮流は前者がQSC(Quality, Speed, Cost), 後者がEDR(Education,Direct, Remote)とまとめたが,JAGS2001では3C(Color, Communication, Consumer)とそれぞれ特徴のある展示がなされた。
特に、PRINT01のEducationは本学にも関係があり、同時に成功方程式にも重要性が指摘されていて、その振興が2020年へ向けての基礎ともなり得ると思われる。
 世界的にグローバル化が進行し企業の合併、協調、創造などがみられ、さらに技術革新の急テンポな展開が進む中、充分な基礎判断のもと各企業一層の躍進が望まれる。
本論文は(社)東京グラフィックサービス工業会40周記念論文の一部である。


[2002年3月8日]


参考文献

(1) 木下堯博;2025 Technical Information、画像情報研究所 第6号(1991)
(2) H.Willkomm;Deutcher Drucker No.19、W48(1991年5月)
(3) 岸本周平;IT革命下の日本と印刷産業、HDF21経営セミナー(2002年2月7日)
(4) 中山 茂;20、21世紀科学史、NTT出版(2000年2月29日)
(5) 木下堯博;日本印刷学会誌、39[1](2002)
(6) 木下堯博;PRINT01と世界のe-Learning,PRINT01からJGAS2001へ
講演要旨集2〜22pp、東京ビックサイト(2001年10月19日)
(7) 木下堯博;IPEX2002直前情報、国際印刷大学校HP
www.madia-line.or.jp/igu(2002年4月更新)
(8) 西野高嶺;創知型経営研究会要旨、HDF研究会(2002年2月19日)


題目13;
IPEX2002と最新のヨーロッパ印刷事情
-Birmingham、Londonを中心として-

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](72KB)



題目14;
国際印刷大学校訪問記
事務局;http://www.media-igu.com/
〒189−0002 東京都東村山市青葉町2−29−12
TEL 042−395−5561 FAX 042−392−8216
理事長 石川 忠   学長 木下堯博


国際印刷大学校は5年余りの準備期間を経て、2000年6月16日に2学部6学科で開学した授業料無料(教科書、教材・通信費などは別)の印刷系バーチャル大学である。教育・研究を担当する教授会(14名の客員教授)と賛助会員(20社)から構成される理事会との協力のもと多くの成果をあげて来た。この大学の理念は世界のグローバリゼーションにともなう教育、文化、社会への貢献であり、印刷及び関連分野の教育と研究の活性化などを基本としている。欧米のこのような大学はアメリカのRochester工科大学(RIT),イギリスのLondon College of Printing(LCP)のOn Line Educationなどが代表的である。
PRINT01やIPEX2002でこれらの大学とe-Learningの分野でカリキュラムの交流、バーチャルコンテンツの研究など行って来た。
日本の印刷関連の高等教育機関が減少して行く中で、アメリカは200校、イギリス38校と拡大傾向にある。これは印刷に関する国民の関心度と印刷担当教授の組織的育成などに起因していよう。本学で2001年度後半に客員教授を広く公募したところ多数の応募があったが、本年度もCTP論、カラーマネジメント論、ワークフロー論などの分野で公募を予定している。日本の大学は論文業績主義の上、閉鎖的であり、実学(論、講座など)は認定しない傾向がある。それらを打破し教育・研究の両面に優れた人材の開発が急務であろう。今回のIPEX2002ではVisionの特設会場が設営されイギリスの19の大学・研究所が出展しそれぞれの成果を公開した。ここではセミナーの他、学生、卒業生の交流会などを行い広く海外との連携を求めた。本学は世界印刷教育会議(モスクワ印刷大学中心として東欧、北欧圏)やアメリカのPIAとGATFによりサポートされているIGAEA(International Graphic Arts Educational Association)などとも積極的対応を行い、日本の印刷教育・研究の振興をはかるため日夜、全員で努力している。皆様のご指導、ご鞭撻のほどお願い致します。なお、学部、学科内容、活動記録、世界のバーチャル大学の動向などの詳細は下記の文献と毎月1日に更新されるHPをご参照下さい。
(1) 木下堯博;世界のバーチャル大学、印刷情報2001年12月号
(2) 木下堯博;すすむオンライン教育、印刷雑誌2002年1月号
(3) 木下堯博;国際印刷大学校の設立、日本印刷学会誌2002年第39巻第2号
(4) 木下堯博;IPEX2002とヨーロッパの印刷事情、日本印刷学会中部支部講演会要旨
(AP2002、名古屋市中小企業振興会館、2002年5月31日)この要旨は国際印刷大学校の8月1日更新のHPにPDFファイルで掲載されている。(2002年6月6日記)  文責 木下堯博
印刷教育研究会会報 No.46(2002年6月10日刊行) 

題目15;
世界の印刷教育・研究の動向
印刷ジャーナル2003年6月15日号

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](20KB)

題目16;
印刷産業と電子商取引
印刷ジャーナル新年号

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](20KB)

題目17;
2004年を展望する
東京グラフィツクス 新年号

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](16KB)

題目18;
オフセット印刷における高品位画像の展望
印刷ジャーナル2004年3月15日号

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](20KB)


題目19;2004年4月27日
プレdrupa2004(第1報)
― 拡大EU とこれからの印刷界 ―

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](24KB)

題目20;2004年5月27日
プレdrupa2004(第2報)
― フランス滞在記 ―

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](24KB)

題目21;2004年5月10日
プリントメディアの交流
印刷教育研究会会報第54号巻頭言

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](12KB)

 

 

題目22;2004年10月23日
世界の印刷メディアの教育と研究
日本印刷新聞2004年11月13日刊行

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](20KB)

 

 

題目23;2005年2月17日
印刷業界のITについての今後のあり方
NPO法人印刷業界・IT研究センター設立記念講演

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](224KB)


 

題目24;2005年7月25日
日韓印刷学術・文化交流25年(第1報)
−1980年から1997年まで−
HPにて発表
[本文PDF](116KB)

2005年8月10日
日韓印刷学術・文化交流25年(第2報)
−1998年から2005年まで−
HPにて発表
[本文PDF](180KB)

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

 

題目25;2005年8月22日
Print05(シカゴ)とアメリカの印刷産業(第1報)
―直前レポート―

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](28KB)

題目25;2005年9月24日
Print05(シカゴ)とアメリカの印刷産業(第2報)
―視察報告―

国際印刷大学校学長  工学博士 木下堯博

[本文PDF](276KB)

題目26;2005年12月8日
印刷産業の今後のあり方

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](20KB)

題目27;2006年3月
電子商取引(EC)の検定と印刷のデジタル化

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](16KB)

題目28;2006年3月25日
IPEX2006と印刷界の動向(第1報)
−直前レポート−

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](96KB)

題目29;2006年4月28日
IPEX2006と印刷界の動向(第3報)
−出展動向−

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](32KB)

題目30;2006年5月19日
IPEX2006と印刷界の展望
The information through International Exhibition & Conference
− The View of Printing Industry −
(part5)

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](24KB)

題目31;2006年5月19日
IPEX2006報告
−ヨーロッパの印刷動向−

五百旗頭 忠男

[本文PDF](64KB)

題目32;2006年7月1日
国際印刷産業情報交流会に参加して

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](1.1MB)

題目33;2007年3月31日
持続可能な社会を目指す

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](20KB)

題目34;2007年4月20日
韓国の印刷産業と印刷学会

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](211KB)

題目35;2007年6月1日
プリントメディア情報「1〜500」目次

国際印刷大学校事務局

[本文PDF](156KB)

題目36;2007年8月1日
印刷の国際化の近未来

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](18KB)

題目37;2007年11月9日
韓国印刷学会2007年秋季研究発表会に参加して

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](231KB)

題目38;2008年9月18日
インクジェットによる木目パターンの印刷

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](318KB)

題目39;2008年9月25日
drupa2008報告(第9報)

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](2,760KB)

題目40;2008年12月15日
高色域印刷画像の展望
(印刷ジャーナル2008年12月15日号)

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PDF](39KB)

題目41;2009年3月12日
Management of Color Offset Printing
(韓国斗山印刷 2009年3月12日)

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PPT](10MB)

題目42;2009年9月4日
印刷教育研究会の進展を期待

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PPT](28KB)

題目43;2009年10月12日
JGAS2009と海外印刷事情(第1報)

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PPT](41KB)

題目44;2009年12月10日
世界の経済動向と印刷界
−韓国印刷学会2009年秋季研究発表大会に参加して−

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[本文PPT](1.2MB)

題目45;2010年2月3日(PAGE 2010講演会)
今後の印刷人材教育のあり方
−世界の印刷教育の現状と日本での展開−

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[要旨PPT](38KB) [スライドPPT](2.6MB)

題目46;2010年6月12日(九州印刷機材展)
Ipex2010報告会

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[要旨PDF](26KB) [スライドPDF](2.7MB)

題目47;2010年7月9日(CD勉強会)
Ipex2010(第2報)報告会

国際印刷大学校学長・九州産業大学名誉教授
工学博士 木下堯博

[要旨PDF](30KB) [スライドPDF](4.4MB)

題目48;2010年7月9日(CD勉強会)
Ipex2010報告

日本WPA 事務局長 五百旗頭 忠男

[スライドPDF](347KB)


研究内容題目49以降は表紙の年次別の内容を参照して下さい。